眞筆本ひらがな變換『法服格正』完成
平成23年6月27日~29日までの3日間、一宮市惠林寺で勤められる『雨安居摂心會』で使用する 眞筆本ひらがな變換『法服格正』のテキストがこのたび完成しました。参加者には無償で配布します。また今回の講義では慈雲尊者の『方服歌讃儀』、親鸞聖人『うらきぬの御書』も参考書として利用するために、それらの副読本もすでに用意されています。参加希望者は早めに申し込んでください。なお以下に新刊『法服格正』の巻頭辞を掲載します。
凡例と刊行の辭
江戸時代後期の黙室良要和尚(一八三三~一八三三)は尾張西春日井郡西春村(現・北名古屋市)普門寺の開山であり、當時の正法眼藏研究家として知られている。和尚は眼藏參究の一環として、當時の宗門法衣の亂れを嘆いて、廣く律や袈裟研究書を紐解き『法服格正』一巻を撰述した。それがやがて明治の巨匠西有穆山禪師、澤木興道・橋本惠光兩老師などへと傳えられ、今日でも識者に愛讀されている。しかし現在では一般の入手困難となっている。筆者は今年、一宮市惠林寺雨安居攝心會の講本として依用するに當たり、特に一本を刊行してその法恩に酬いることとした。
底本は普門寺藏の眞筆本(昭和十二年道元禪師鑽仰會刊行オフセット版)により、併せて昭和九年、澤木老師によって大阪法華寺にて刊行された『新刊法服格正』及び西有穆山禪師校訂『洞上法服格正』(大日本佛敎全書所収)、昭和二十五年橋本老師刊行の『改定法服格正』、平成五年、愛知縣東浦町乾坤院刊行、鷲見透玄老師追悼本、さらには川口高風先生の『法服格正の研究』に収録される『法衣格正』を參考として校訂した。
眞筆本は漢字とカタカナで書かれ、句讀点が無く、現代人には讀みにくいのでひらがなに改め、同時に適宜な句讀點を入れ、經・論・疏等名には『』を付して讀者の便に供した。ただ送り假名や底本の漢字表記は出來る限り原型を留めた。自身で「ワード」に入力したが、表記できない漢字は各方面の寫眞や台灣本の書體を借用した。もとより未完の内容で識者の叱正とご敎示を賜りたい。
平成二十三年六月吉日 愛知縣一宮市 惠林寺關口道潤 合掌
平成23年6月27日~29日までの3日間、一宮市惠林寺で勤められる『雨安居摂心會』で使用する 眞筆本ひらがな變換『法服格正』のテキストがこのたび完成しました。参加者には無償で配布します。また今回の講義では慈雲尊者の『方服歌讃儀』、親鸞聖人『うらきぬの御書』も参考書として利用するために、それらの副読本もすでに用意されています。参加希望者は早めに申し込んでください。なお以下に新刊『法服格正』の巻頭辞を掲載します。
凡例と刊行の辭
江戸時代後期の黙室良要和尚(一八三三~一八三三)は尾張西春日井郡西春村(現・北名古屋市)普門寺の開山であり、當時の正法眼藏研究家として知られている。和尚は眼藏參究の一環として、當時の宗門法衣の亂れを嘆いて、廣く律や袈裟研究書を紐解き『法服格正』一巻を撰述した。それがやがて明治の巨匠西有穆山禪師、澤木興道・橋本惠光兩老師などへと傳えられ、今日でも識者に愛讀されている。しかし現在では一般の入手困難となっている。筆者は今年、一宮市惠林寺雨安居攝心會の講本として依用するに當たり、特に一本を刊行してその法恩に酬いることとした。
底本は普門寺藏の眞筆本(昭和十二年道元禪師鑽仰會刊行オフセット版)により、併せて昭和九年、澤木老師によって大阪法華寺にて刊行された『新刊法服格正』及び西有穆山禪師校訂『洞上法服格正』(大日本佛敎全書所収)、昭和二十五年橋本老師刊行の『改定法服格正』、平成五年、愛知縣東浦町乾坤院刊行、鷲見透玄老師追悼本、さらには川口高風先生の『法服格正の研究』に収録される『法衣格正』を參考として校訂した。
眞筆本は漢字とカタカナで書かれ、句讀点が無く、現代人には讀みにくいのでひらがなに改め、同時に適宜な句讀點を入れ、經・論・疏等名には『』を付して讀者の便に供した。ただ送り假名や底本の漢字表記は出來る限り原型を留めた。自身で「ワード」に入力したが、表記できない漢字は各方面の寫眞や台灣本の書體を借用した。もとより未完の内容で識者の叱正とご敎示を賜りたい。
平成二十三年六月吉日 愛知縣一宮市 惠林寺關口道潤 合掌